心を動かすダンスとつまらないダンス
皆様こんにちは。宙輝れいかです。
今日は心を動かすダンスとつまらないダンスについてお話しします。
実は先日InstagramのLIVEでお話ししたのですが、保存できなかったのでこちらにも書かせて頂きますね。
ダンスをやっている方でオーディションになかなか受からない、努力していてもなかなか成果に繋がらない、先生に認めてもらえないといった方がもしいらっしゃったら、是非一度読んでみて頂きたいです。
ここに書くことはあくまで「私個人の考え」にすぎませんが、宝塚を受験した経験、過去のオーディションで感じたこと、そしてイベントを主催する側に立って大人から子供まで色々なオーディションをおこなってきて感じたことを書きますので、これは納得できる情報だなと思える事のみ参考にしてみて下さい。
早速ですが、
「皆さんが心うたれるダンス、もしくはパフォーマンスとはどんなものですか?」
私が思うのは、踊り手、演者、歌い手、その人自身に、
「心」があることが絶対条件だと思っています。
それはどういうことか。
私の生徒さんには常々言っていますが、ダンスを踊るときは、
「物語を語り聞かせるように」踊って下さいと言っています。
ただ手を出す動作、それが「手を出した」という風に見えてはつまらないです。
その手から水が流れ落ちるように、もしくは春風がふいたように、星がきらめいたように見えたら見ているほうもワクワク、ドキドキしませんか?
顔の表情も同じで、笑顔で踊るにしても、一曲踊る間ずっと同じ笑顔であるはずがないのです。
踊るときに自分自身の中で物語ができていて、踊りながら同時にその物語が進行していっているでしょうか。
何も考えず、振付通りただ体を動かしてはいないでしょうか。
一つ手を出す、3歩進む、顔をあげる、、、、、、
全てに意味があります。
もし振付師の意図が分からなければ、自分で物語に当てはめていけばいいのです。
自分は今、どういう人物で、どういう性格で、どういう場所に住んでいて、普段どういう物を食べていて、どういう服を着て、“今何を見ていて何を伝えたいのか”。
考えなければいけないことは無限です。
そうやって踊り手自身が心を動かしながら踊っていれば、自ずと見る側の心も動かされます。
そういう「心」のあるダンスができたら素敵ですよね。
それともう一つ大事なこと。
それは、「心」を込めて踊った自分の姿を一度動画に撮って、確認してみて下さい。
これは私自身、宝塚時代に実際にやっていた練習法なのですが、自分が表現しているつもりでも、外からは殆ど分からない場合があります。
自分では顔の表情もしっかり表現して心を込めて踊ったつもりでも、案外無表情に見えていたり、、、
私の感覚では、10表現しているつもりでも表に見えてくるのは良くて5くらいだなという見解です。
一度お試し下さい。面白いですし、役に立ちますよ。
次に、私が最もつまらないと思うダンスについて。
それは、「自慢ダンス」。
心がついてきていないのに、
「私はこんなに脚があがるんですよ!4回転できますよ!こんなに高く跳べますよ!」
と自慢げに踊っているように見える人をよく目にします。
そんな見せつけるようなダンス、見る人が心うたれるでしょうか。
うんざりです。
勿論、脚は高くあがった方が素敵ですし、回転もジャンプも、テクニックがあった方がいい。
逆に「心」があっても、そればかりになってテクニックが全くないのも、見ていて面白くないです。
結果、テクニック強化の努力は必要不可欠で、+α表現力を身につけた人こそ、魅力的なダンサーなのだと私は思います。
最後に、これはもっとも大事だと考えていることですが、ダンサーをはじめ人前で何かを見せる人は、常に謙虚でなければいけないと思っています。
芸事の世界は上には上がいます。考えると凹むくらいに(笑)
私もここで色々と語っていますが、もっともっと知識豊富で素晴らしい方達が沢山いらっしゃるのは分かっていて、自分がまだまだ恐ろしく未熟であることは自覚しています。
ただ、世の中で私より知識が少なく、迷ったり悩んだりしている人の手助けに少しでもなれればと思い発信しています。
人前に立つと、面白いくらい、いや残酷なくらいにその人の性格や人柄が出るものです。
よって、人前に立つお仕事をする人は常に謙虚に、そして努力家であることが必要で、そうあってこそ、その人を輝かせるのではないかと思います。
私も自分が置かれている立場、状況を常に謙虚に的確に捉え、ダンスだけではなく全てのことに努力をおしまず向上できる人生にしたいと思います。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
次回は、「見て勉強、真似て練習」についてお話しようと思います。お楽しみに。
SORAKI